Numbering

〝02〟を終えた、刈り込まれたような丘。
履物シンバルの中縮こまる足指。見えないまま、
越えて行く境域。
(私は光を閉じ、代替かわりひびを開く。)
喝采だった。並べてが喝采のように聞えた。
三度目の冬、苛立ち、焦りながら、
撓る枯枝で自分が打ったものは、
やはり大きな弧を描く。――舗装のない、飢渇した、
それでいて、真っ直ぐな小道。
息を上げ、何に目的あてて、
自分は下っているのか?
(「指」とタイプしてみろ、してみるがいい。)
砂嚢、切らした煙草と、
やけに大蒜の効いたスープ。一つではない身体。
港湾が見える。クレーンが見え、
人々がそこで暮らしている。
動脈。――自分でさえも、
贖い得ないのだろう。
今、脳内モーターを唸らせながら、
きみが来たのだと分かる。
くっきりとした影を牽いて、
唐突な来意を私に告げる。

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