草木の戦記

軍人たちが思う未来を、
私は共有する。亡き友を偲び、
帰還するために。
洪水。
胸に溢れさせているのさ。
冬薔薇の棘に、
いちいち触れて行く必要もない。
虎。ワルツ。虎。ワルツ。
拒否出来ぬ責任なら、進んで受身しよう。
この暗合に驚く必要もない。
我々が望むのは、〝チャレンジャー〟に乗った
「私たち」を想定すること。常にイメージが先行して、
その後ろを切っ先が駈け抜けて行く。
何処からも遠く、新宿で守り続けた孤塁よ。
原宿に移動して振り返り、
誰も尾行けてはいないことを認めた。
ランチャーが心に刺さる。タンクで飯を食った。
笑いながら、
我らが司令、将軍ジェネラーレ
(「今更話すことがあろうか? 休戦の時代に、
 わしらがあんたに伝えたいことはだね、」
 こんな書き出しの小説を思っている。)
戦地で。曖昧な戦線で。
ハッシュタグの付着した犬を見掛ける。(とことこと歩いていた。)
古い土地、カタルーニャ。ヘミングウェイが、
バスの中で、皮袋に入った酒を回し飲みして行く。
別の時代も大いに晴れ、雨読の日々が終わり、
全軍の撤退は始まる。首領たちが、電信で
合意に成功したのだ。ごらん、早くも戦記を
まとめようと胸躍らせる兵士たち。(それはこんな始まり方がいい。)
「柔かい土壌を耕す草木。
 細かい根が、びっしりと無尽の潤いを吸い上げていた。――

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