静寂が
耳に痛い
泥の中の脚
沼の水は澱んでいる
そこから靄が立ち上り
やがて霧になる
刹那に水音
赤い光
残光を閉じこめた沼
光の気配が霧にまじる
オマージュ1974
写真家 小野知子の「お」、切り絵作家 竹本万亀の「ま」、歌人 榎田純子の「じゅ」をとり、北海道の地に1974年に生まれて育ったという偶然を記念し、名付けました。
それぞれの作品に敬意を表しつつ、3人でコラボレーションして作った作品を発表します。
*この作品は、本『片隅寓話』発売記念としてRANGAIの臨時ギャラリーに発表しています。